クループ(喉頭炎)



概要

  • 風邪のひとつですが、金属的なケンケンという咳が連続して出るのと、声がしゃがれてしまうのが特徴です。
  • 主に3カ月~3歳の乳幼児がかかります。
  • ひどくなってくると息を吸うのが難しくなり、入院治療が必要となります。


原因 と 症状

  • 主にパラインフルエンザやRSウイルス、アデノウイルスの感染による風邪ですが、喉頭(のどの深い所で図の部分です)に炎症が起こります。
  • 喉頭のあたりは、気道のなかで最も狭く、ここに炎症が起こると気道がふさがれてしまい、息を吸いにくくなります。また喉頭には、声を出す声帯があるので、声がかすれてしまったり、声を出せなくなります。
  • 最初は咳や鼻水の風邪の症状から始まりますが、急激に咳がひどくなってケンケンというかん高い咳が連続して出るようになります。
  • ひどくなってくると息を吸い込みにくくなり、息を吸う時にヒーッという音が聞こえます。
  • 高い熱が出ることもよくあります。
  • 昼間は症状が軽くても、夜間に悪化することがあります。
  • 咳は治りにくくなり1週間以上続くこともあります。

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治療

  • 喉頭の炎症や腫れを軽くするために、エピネフリン(ボスミン)の吸入を行います。これで、症状がよくなることも多いのですが、効き目があるのは2-3時間といわれています。
  • 症状が強い場合はステロイド(デカドロン、プレドニンなど)を内服します。
  • これらの治療で症状が良くならなかったり、最初から症状が強い場合は入院治療を行います。
  • 入院した場合は、酸素投与、エピネフリンの吸入を繰り返す、ステロイドを静脈注射する、などが行われます。
  • 稀に呼吸困難が強い場合は、気管内挿管(人工呼吸器の管を口から気管に入れる)や、気管切開(喉に切開を入れて、そこの穴から気管に人工呼吸器の管を入れる)が行われます。